特集コラム
子どもが苦手な食材の例と食べやすくするための調理のコツ!


今や大人だけでなく、子どもも野菜の摂取量が不足しているといわれています。家庭の食卓に並ぶ野菜の量が減っている、そもそも苦手な野菜があるなど、摂取不足の原因はさまざま考えられます。
 
今回のコラムでは、幼児期の子どもが苦手な食材の例や給食で野菜を食べやすくするための調理のコツについてご紹介したいと思います。

 
 
 

●どのくらい野菜の摂取量は不足しているの?

 

子どもの野菜摂取量は、実際どのくらい不足しているのでしょうか。
子どもの野菜摂取目標量※は、1~5歳(乳幼児期)で180~240g、6~12歳(学童期)で270~350gですが、令和元年の国民健康・栄養調査の野菜摂取量の平均値をみると、1~6歳で約129g、7~14歳で約241gという結果でした。
つまり、約60g~最大100g以上の野菜が不足していることがわかります。
 
 ※ 4つの食品群の年齢別・性別・身体活動レベル別食品構成/身体活動レベルⅡ(ふつう)(女子栄養大学)

 
 
 

●子どもが苦手な食材の例を紹介

 

子どもも摂取不足となっている野菜ですが、野菜には子どもの成長に欠かせない栄養素が豊富に含まれているため、積極的に食べて欲しい食材です。保育園の給食でもさまざまな野菜を知ってもらいたい、食べてもらいたいという思いで野菜を提供しますが、残食が多いなと気になることもあります。しかし子どもの場合、「残食が多い=苦手」という限りではありません。理由は他にある場合もあります。
 
そこでまずは、幼児期の子どもが苦手とする食材にはどんな例があるのかを把握してみましょう。
 
【子どもが苦手な食材の代表的な例】
①形や大きさ

噛む力が未熟なため、食材がかたかったり、大きすぎたりすると食べづらい場合があります。
野菜の場合の例)ごぼうやれんこんのかたさなど
 
②におい
苦手な理由は味に限らず、その食材がもつ独特なにおいが苦手という場合も多いです。
野菜の場合の例)キャベツの青臭さ、にんにくのにおいなど
 
③見た目
大人が思う以上に、子どもは見た目で苦手かどうかを判断します。濃い色合いやゴツゴツした見た目は、抵抗を感じる場合もあります。
野菜の場合の例)なすの濃くテカリのある紫色、きゅうりのゴツゴツ感など
 
④味
人は本能的に苦味や酸味が苦手です。これらの味は、繰り返し食べる経験を積むことでおいしさを感じます。子どもはまだこうした経験が少ないので、苦味や酸味のある食材が苦手という子どももいます。
野菜の場合の例)ゴーヤの苦味、トマトの酸味など

 
 
 

●苦手から好きへ! コツをおさえて調理しよう

 

苦手な食材について把握してみると、食材そのものの味が苦手なのではなく、別の要因が隠れていることも多いですよね。野菜においても同じなので、それらを和らげ、野菜を食べやすくするための調理のコツをご紹介したいと思います。
 
【調理のコツ】
①形や大きさ

かたさの気になる野菜はゆっくりと時間をかけて煮るなどし、子どもの口の発達に応じたかたさに調理すると食べやすくなります。一口で食べやすい大きさや、前歯でかじりとりやすい形とかたさに調理するのもよいですね。
 
②におい
アクをとる、水にさらす、下茹でするなどの下処理を丁寧に行う、ごま油やバターなど風味のある油脂を使って調理すると独特のにおいが和らぎます。
 
③見た目
色の濃い野菜は小さめに切って目立たないようにする、きゅうりやなすなどは少し皮をむく、トッピングに型取りした野菜を使うなど、見た目に変化をつけると食べてみたいという気持ちになる子が多いです。
 
④味
苦味や酸味のある野菜は、かつお節やごま、チーズなどうま味のある食材と組み合わせる、子どもが好きな味つけ(トマトケチャップ、照り焼き、カレー味など)に仕上げると食べやすいです。また、じっくりと加熱して野菜がもつ甘さを引き出すように調理すると食べやすくなります。
 
 
給食は家での食事と違い、お友達や先生と一緒食べるという食環境のメリットがあります。家だと食べない野菜を、学校や園ではお友達に刺激を受けて食べられた! という子も多くいます。
 
給食は、子ども達のこうした成功体験を増やす機会としても重要な存在です。給食で野菜のおいしさを知り、野菜が好きな子どもを増やしていきましょう。

 
 
 

 
 
 
 

参考文献

 
・香川明夫監修:「食品成分表 2021 資料編」、女子栄養大学出版部、(2021)
 
・「令和元年国民健康・栄養調査報告」、厚生労働省HP、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/r1-houkoku_00002.html、(閲覧日:2021年7月16日)
 
・加藤初枝:「好き嫌いをなくす幼児食」初版第20刷、女子栄養大学出版部、(2018)
 
・カゴメ VEGEDAY:「野菜嫌い克服!子どものにんじん嫌い解消には[理由別の調理法]、https://www.kagome.co.jp/vegeday/eat/201704/6737/(閲覧日:2021年7月16日)

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