特集コラム
栄養価計算の基礎をまるわかり解説!①


栄養士・管理栄養士において、栄養価計算は必須のスキルですが、いざ取り掛かると「どの数値を使うの?」「どの食材を選ぶの?」などと疑問が出てくることもあります。
 
そこで本コラムでは、栄養価計算の基礎を2回にわたり解説していきます。

 
 
 

●栄養価計算とは?

 

「日本食品標準成分表」(略して食品成分表)に収載されている成分値に基づいて栄養価を算出することが栄養価計算です。
 
献立作成が必要な給食分野や食事の管理・指導が必要な医療・介護・スポーツの分野など、栄養士・管理栄養士が携わる多くの仕事で栄養価計算を行うことが求められます。
栄養価計算自体はPCを使って計算することがほとんどですが、計算するにあたり適切な食品を食品成分表から選ぶ、算出した成分値を正しく使うなど、調理や食品、栄養の知識が必要になります。

 
 
 

●栄養価計算の方法

 

栄養価計算の方法は以下の通りです。
 
【料理の栄養価計算の方法】
①料理に使用する全ての食材(調味料も含む)の可食部重量(g)を計量して出す
②食品成分表から該当する食品を選ぶ
③食品成分表の成分値を使い、食品ごとの重量当たりの栄養価を計算する
   食品成分表の栄養価×食品の分量(g)÷100(g)
④各食品の計算結果を合計する

 
 
 

●栄養価計算で注意すべきポイント

 

実際に栄養価計算をする際は注意すべきポイントがいくつかあります。そのポイントを以下にご紹介します。
 
【ポイント1】
栄養価計算に使う日本食品標準成分表は、できる限り最新のものを使う。
★現在は2020年版(八訂)が最新であるが、七訂での計算メニューと一緒に活用する場合は、七訂・八訂が混在しないように注意しましょう。
 
【ポイント2】
揚げ調理で食材が吸収した油の重さは、吸油率から計算する。
【食材が吸収した油の量=材料の総重量×吸油率】
例)えびの天ぷら  ※吸油率12%
えび…一尾(23g)
衣 …10g(衣率43%)
食材が吸収した油の量…(23g+10g)×12%≒4g
 
【ポイント3】
食品成分表に記載のない食品は、学名がわかれば科や種が近い類似の食品を選んで計算する。わからない場合は、用途や見た目、旬の時期などが似た食品を選んで計算する。
こちらは次回のコラムでご紹介します。
 
【ポイント4】
計算結果が端数となった場合、食品成分表に記載されている各栄養素の数値の表示方法に従って数値を丸める。
例)エネルギー 152.8kcal → 153kcal
  食塩相当量 0.305g → 0.3g

 
 
 

●成分値の読み取りに気をつけよう!

 

食品成分表で「ビタミンA、ビタミンE」はいくつかの項目が記載されています。これらの栄養価を計算する場合、一体どの値を使えばよいのでしょうか。
これらの栄養素は次の項目を使います。

ビタミンA :レチノール活性当量を使います
 レチノール活性当量は以下の式に基づいて算出されています。
 レチノール活性当量(㎍RAE)=レチノール(㎍)+1/12β-カロテン当量(㎍)
 
ビタミンE :α‐トコフェロールの数値を使います

 

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の数値と照らし合わせる場合も上記の項目を用います。
 
 
次回のコラムでは、間違えやすい食品の選び方について解説します。

 
 
 
 

参考文献

 
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」、文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
 
・「調理のためのベーシックデータ 第5版」、女子栄養大学出版部、(2018)
 
・香川明夫監修:「八訂 食品成分表2021」、女子栄養大学出版部、(2021)

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