「野菜」が保育にもたらす新しい可能性|特集コラム

特集コラム
「野菜」が保育にもたらす新しい可能性


保育園や幼稚園の食育計画、献立計画を栄養士が作っている園も増えてきました。そこで、今回は、「子どもの野菜嫌いをなくしたい。野菜を食べてくれるためにはどうしたらいいか?」といった悩みを持っている方などに、『野菜を好きになる保育園ベジ・キッズ』での取り組みをご紹介いたします。

 

 
 

●どんな取り組みをしているの?

カゴメは2019年に『野菜を好きになる保育園ベジ・キッズ』を都内に開園。0-2歳児が野菜に親しめるよう野菜を使って毎日食育を実施する保育を行っています。どんなことをしているかというと・・・
 
【カリキュラム】
① 昼食にでる野菜に毎日ふれ、視覚・触覚・聴覚・嗅覚でじっくりと向き合っている
② 自分たちで野菜を栽培し、育てて収穫する体験をし、振り返りを行っている
③ 制作遊びや歌やダンスなどの基本保育でも、野菜との接点と接する機会が沢山ある
 
【献立】
④ 野菜たっぷりな献立で、いろいろな食べ方で食べられる
⑤ 毎日ふれた野菜や育てた野菜をおやつの時間に素材の味(茹で野菜)で味わう経験ができる
 
このように、子どもたちが野菜を通じて色々な経験しているのが、この園の特徴。野菜との小さな接点を繰り返し持ち、野菜が子どもたちの生活の中に溶け込んでいるのです。ちなみに、キッチンは、栄養士が調理している姿が子ども目線で見えるように工夫されています。

 
 
 

●実際に野菜は好きになっているの?

ベジ・キッズ保育園の子どもは野菜の喫食率が高く、在園年数が高いほど喫食率が高い傾向にあります※1。また保護者様へのアンケートでは、入園前と入園後での野菜に対する意識に変化があったと9割以上が回答。フリー回答では「食べることが好きになった」「嫌いだった野菜も好きになった」「野菜の話をよくするようになった」との声がありました※2。毎日野菜にふれたり、野菜栽培をしたり、野菜たっぷりな献立を食べることで子どもたちは野菜に愛着がわき、親しみを持っているようです。言い換えれば野菜が身近にあると子どもはそれにほっとし、心を落ち着けることができます。食べること自体に愛着がわくことも期待ができますね。

 
 
 

●野菜が保育にもたらす新しい可能性

野菜とふれあう多様な子どもたちの体験が、愛着や社会性などの心身の発達や言語表現や論理などの思考の発達にも寄与する可能性が見えてきました。例えば、毎日野菜にふれる活動は、野菜の持つ独特な特徴を五感でとらえ、〇△□に留まらない『図形のパターン』と出会うことができます・・・ピーマンの形状、性質、質感を思い出してみてください。さらに、野菜を栽培する体験は、「花は何個咲いたか、実はいくつ実ったか」などの『数学的関心』や、「お日さまがあたる場所はどこか」「水やりはいつするのが良いのか」と、自然の摂理を考える『論理的思考』が養われたりすることが期待できます。自然や生命を相手にすることで、子どもが自発的に考える機会につながるでしょう。このように基本保育の中に野菜と向き合う活動や野菜栽培、そこから派生する遊びを取り入れることは、食育活動に留まらない、子どもたちの成長と発達を促す可能性も秘めているのです。

 
 
 

●まとめ

ベジ・キッズでは、「野菜が嫌いになる前に好きになるチャンス」が先に来ています。「食べること」をゴールにせず、五感を使って野菜と育む接点をたくさん持つことで、野菜そのものに親しみがわき、結果的に喫食に繋がっています。乳幼児期より野菜とふれ合うことで少しでも野菜が苦手な子どもたちが減るといいですね。

 
 
 

注釈

※1:2021年4-3月保護者報告用食事記録n=16(0歳, 1歳, 2歳)0歳児は後期食以降の子どもの喫食率
※2:2021年10月実施保護者アンケート

 
 
 

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