給食で不足しがちな栄養素とその対策① エネルギー&食物繊維|特集コラム

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給食で不足しがちな栄養素とその対策① エネルギー&食物繊維


給食現場で献立を作成する際は「日本人の食事摂取基準2020年版」をもとに、対象施設の給与栄養目標量を求める必要があります。その後、食品群別荷重平均栄養成分を求めて食品構成表を作成し、それをもとに献立を作っていきます。

献立は給与栄養目標量に限りなく近づけるようにしますが、食品構成表も意識しながら作成することで不足しやすい栄養素も補いやすくなります。
 
今回は、給食で不足しがちな栄養素の強化対策の中でも、エネルギーと食物繊維についてお話します。

 
 
 

●エネルギーが不足しているときはたんぱく質を意識しながら確認する

 

献立を作成するとエネルギーが不足していることがあります。
「主菜を揚げ物にする」「和え物にマヨネーズを使う」などはエネルギーアップ方法の一つですが、そればかりでは脂質が高くなってしまいます。まずは以下を確認してみましょう。
 
・主食が食品構成表通りの量が入っているか
・主菜が入っているか
・普段献立に含まれている牛乳や乳酸菌飲料などの嗜好品やおやつの漏れがないか
 
これらに問題がなければ、たんぱく質の量を確認しながら主菜の魚や肉の種類を変えることもエネルギーアップの方法になります。
 
【例】 ※エネルギー値は食品成分表八訂を参照
(魚の種類を変える)
まだら 72kcal/100g → 鮭(しろさけ) 124kcal/100g:52kcalアップ
 
(肉類の部位を変える)
鶏むね肉(皮つき) 133kcal/100g → 鶏もも肉(皮つき) 190kcal/100g:57kcalアップ
 
(肉の種類を変える)
鶏もも肉(皮つき)190kcal/100g → 豚かたロース(脂身つき) 241kcal/100g:51kcalアップ
 
その他、副菜に肉や魚、卵、乳製品を加えるのも一つです。ツナ和えやベーコンと野菜の炒め物、クリーム煮などですね。
その際はたんぱく質や脂質の量も変わってきますので、確認しながら作成しましょう。

 
 
 

●いも類はエネルギー&食物繊維アップになる!

 

また、いも類はエネルギーや食物繊維のアップにとても便利な食材です。主菜の付け合わせや副菜にいも類を加えましょう。
 
※エネルギー・食物繊維総量値は食品成分表八訂を参照
じゃがいも(皮つき) エネルギー:51kcal/100g、食物繊維総量:9.8g/100g 
さつまいも(皮つき) エネルギー:127kcal/100g、食物繊維総量:2.8g/100g
        里芋 エネルギー:53kcal/100g、食物繊維総量:2.3g/100g
 
いも類はエネルギーがあり、食物繊維の摂取にもつながることがわかりますね。
いも類は、主菜の付け合わせから、サラダや煮物など幅広く使えます。
さらに、おやつとしてもじゃがいもを使ったおやきやいも餅、さつまいもを使ったふかし芋、スイートポテト、いも羊羹、さつまいも蒸しパンなどとレシピが豊富です。
1日1回は、献立内でいも類を使うとよいですね。

 
 
 

●食物繊維が豊富な野菜類で強化する

 

さらに食物繊維を強化するには、野菜や海藻、きのこを取り入れることです。
食物繊維が不足している場合、まずは食品構成表を確認して予定しているこれらの食材の量が適切に入っているかを確認してみましょう。できる限り食品構成表の量に近づけることで、食物繊維が満たされるでしょう。もちろん、きのこや海藻は毎日入るわけではないので、その日の量が多くなっても構いません。
また、主食に野菜を使うことも食物繊維アップ方法の一つになります。混ぜごはんや野菜がたっぷり入った麺類などを主食に加えながら調節していきます。
それでもメニューの組み合わせ上、食物繊維が増えない場合は、食物繊維が豊富な押し麦や米粒麦などを精白米と一緒に炊くこともおすすめです。

 
 
 

●献立の組み合わせを考える

 

献立作成をする場合、主食、主菜、副菜の組み合わせ方がとても大切です。栄養価のバランスはもちろんですが、調理法や食材がかぶることのないよう気をつけましょう。
さらに、オペレーションを考慮することで現場の作業効率もよくなります。

 
 
 

参考文献

 
・冨田教代「給食施設のための献立作成マニュアル第9版」 医歯薬出版社(2019)

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