特集コラム
【中学校の給食を取材】自分で作り上げる給食~オムレターが秘める可能性~
トマトケチャップでメッセージやイラストを描く「オムレター」を、年度末のイベント給食として3年前から提供している大田区立東蒲中学校。今回、3月5日にオムレター給食が提供されるということで、実際の提供の様子を取材させていただきました。
※オムレターはカゴメ株式会社の登録商標です。
オムレターで楽しさ倍増の給食時間
東蒲中学校では、楽しく食に対する意識を高めたいという思いから「今年の漢字を予想して生徒が海苔の佃煮で表現する漢字の日」「ジャムアート食パン」「社会科と絡めた国のごはんの提供」と、さまざまなイベント食を提供されています。
そんな中、生徒が自分の思いを伝える給食がオムレター給食。クラスメイトや先生に感謝を伝えたり、来年度の決意表明を書いたりするきっかけになることを狙いに、年度末に実施しています。給食の最後に自分で作業し、完成させることで食育効果があるとともに、生徒や先生からの反応もよく、学校全体で盛り上がっているとのことでした。
おいしい給食を提供するために、調理員さんの光る工夫
実際の給食を見せていただきましたが、色鮮やかなケチャップライス、卵シートのつややかな黄色に感動ものでした!一見大量調理では提供が難しそうなオムレター給食ですが、どういったコツやポイントがあるのか、貴重なお話を調理員さんに伺いました。
Q.オムレターの提供について、調理の面ではどういった負担がありますか?
鉄板の差(鉄板の中心と端・劣化による凹凸など)があり、焼き上がりに差があることと、品数が多めになるため人手がかかることです。
Q. オムレター給食を調理・提供する上で工夫されたポイントを教えてください
卵シートを作るうえでは、スチコンや鉄板の特性を知ることです。この学校のスチコンでは、平均するとホットエアー/140℃/9分で焼き上げています。8人/1鉄板の5段×2列で焼いているので、1回で80枚の卵シートが焼き上がります。生徒と教職員の分で卵は450個ほど使用し、割卵後は手で混ぜています。焼き上がりの色をきれいにするために、混ぜた卵を濾してから使うことがポイントです。
ケチャップライスでは、トマトケチャップをごはんにまとわせる際にムラができることがあるので、炊飯時にパプリカパウダー加えて炊いています。また、チキンブイヨンで炊き、油分を米にコーティングさせてパラパラに仕上げ、具材と混ぜやすくしています。
人手がかかる部分もあるとのことですが、実際にオムレターを楽しむ生徒さんの様子を見ると、モチベーションが上がると仰っていました。

自分の思いを表現する、笑顔あふれる給食の時間
給食の時間に2年生の教室にお邪魔し、配膳から食事の様子を見せていただきましたが、ケチャップライスの上に卵シートをのせる作業がとてもスムーズで驚きました。卵シートを手で持っても破れないよう厚さも調整しているそうで、ここでも調理員さんの技、生徒を思う気持ちを感じました。
いざ、給食が始まると皆さん思い思いの作品を作り上げていて、慎重に作業する子、ダイナミックに描く子と個性あふれる場面が見られる中、担任の先生も力作を作り上げて生徒さんと一緒に笑顔あふれる時間となっていました。
給食後には生徒さんにインタビューさせていただいたので、その一部をご紹介します。
Q.オムレターの好きなところを教えてください
・自分の手を加えることで、オリジナリティも出せて楽しいです。周りの子の好きなものがわかるのもいいなと思います。
・自分で工夫して描くことで、給食を自分で作ったみたいな気持ちになります。
・描くものを決めるのが楽しいです、達成感があります。
Q.学校以外でオムライスなどを食べるときにもオムレターをしますか?
・いつもはお母さんが描いてくれますが、今度は自分で描いてみます。
・オムレター給食の前から家でオムライスを食べる時はトマトケチャップで何かを描いていました。
・オムレター給食をきっかけに、オムライスを作ってもらうと何か描くようになりました。


給食を食べるだけでなく、作り上げる経験が加えられることで、心に残る楽しい給食となっている様子でした。取材にご協力いただいた東蒲中学校の先生、生徒の皆さん、ありがとうございました。
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