特集コラム
高齢者施設給食 春向け行事食の盛り付けアイデア
高齢者施設の給食における季節の行事食は、ご利用者様がとても楽しみにされているお食事です。今回は3月〜5月の春の時期におすすめの行事食と盛り付けアイデアをご紹介します。
ひな祭り
盛り付けのポイント:ちらし寿司は錦糸卵、桜でんぶ、スナップエンドウで華やかに
ひな祭りの定番メニューといえば、ちらし寿司。ちらし寿司は盛り付けの手間が少しかかりますが、見た目も華やかでご利用者様にも人気のメニューの一つです。
既製品のちらし寿司の素が販売されていますので、それを使用すれば味付けは簡単です。寿司めしを平らに皿に盛り付け、錦糸卵と桜でんぶを全体にちらし、茹でたエビと開いたスナップエンドウを飾って出来上がりです。
桜餅やひなあられは誤嚥や咀嚼の問題があるため、提供するかどうかは他職種と相談して決定することをおすすめします。
おすすめメニュー:ちらし寿司、菜の花の辛子和え、春野菜のかき揚げ、すまし汁、桜餅
花祭り
盛り付けのポイント:和食料理屋風に豆皿に盛り付けて特別感の演出を
花祭りはあまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんが、4月8日のお釈迦様の誕生日をお祝いする仏教のお祭りです。花祭りには旬の野菜を使った精進料理と甘茶が定番。
精進料理はあっさりしていて食べ応えがないと言われてしまうこともあるため、可能な限り品数を多くしてみてください。
たけのこご飯のたけのこは、高齢者にとって繊維が多く、食べにくい食材のため軟らかい穂先の水煮を小さめに切って使用するとよいでしょう。
出来上がった料理を豆皿に少しずつ盛り付けると、いつもと同じような料理でも特別感を出すことができます。
おすすめメニュー:たけのこご飯、豆腐ハンバーグ、そら豆の塩茹で、うどの酢味噌和え、すまし汁、フルーツ、甘茶
こどもの日
盛り付けのポイント:ワンプレートに盛り付け、ピラフに国旗の旗を指してお子様ランチ風に
こどもの日は子どもの大好物をワンプレートで盛り付けたお子様ランチはいかがでしょうか。高齢者は和食が好きと思われがちですが、ピラフや唐揚げ、フライドポテトなどの定番の洋食も意外と人気があります。
野菜の摂取量を増やしにくいメニューが多いため、ピラフに細かく刻んだにんじんやきのこ類を入れたり、スープを具沢山にするとよいでしょう。ピラフは全ての具材を入れて炊飯器で炊き込むと仕上がりのバラつきが少なく作業工程もシンプルになります。
おすすめメニュー:エビピラフ、フライドポテト、唐揚げ、ナポリタンパスタ、具沢山コンソメスープ、ゼリー
まとめ
行事食には旬の野菜や魚を使用すると、より季節感が出るのでおすすめです。あまり馴染みのない行事は、メニューカードや給食だよりなどを通して行事の由来を説明するとよいでしょう。また、いつもと同じようなメニューでも盛り付けや見せ方を工夫するだけで特別感を出すことができますので、チャレンジしてみていただければと思います。