特集コラム
地域のおいしさを楽しむ!郷土料理アイデア
その土地その土地の名産品を活用し、その地域独自の調理法で作られ現代まで受け継がれてきたのが郷土料理です。今回は、郷土料理にはどんなものがあり、給食ではどのような献立が好まれるのか、保育園や高齢者施設でも使える献立のアイデアと共にご紹介していきます。
●北海道
日本の農地面積の約4分の1を占める北海道では、広大な土地をいかして小麦や大豆、じゃがいも、玉ねぎ、生乳などが生産されています。北海道は農産物だけでなく畜産品や水産品も豊富なので、食材の宝庫と言えるでしょう。
【献立アイデア】
北海道の郷土料理には、鮭と季節の野菜をたっぷりと使い味噌で味付けをした「ちゃんちゃん焼き」がおすすめです。家庭によって味噌にバターを追加したり、ねぎ味噌にしたりと味付けが少しずつ異なるようです。鮭以外の魚や肉でもおいしい定番メニューにもピッタリの一品です。
●京都府
京都府は、賀茂なす、伏見とうがらし、九条ねぎといった他県にはない、珍しくて品質のよい野菜といわれている「京野菜」が有名です。旬の野菜を使ったおばんざいや、京野菜やだしを使い伝統的な調理法で作られた京料理が、食文化として根付いています。和食の定番の肉じゃがは、京都の舞鶴が発祥といわれています。
【献立アイデア】
いつもの肉じゃがにトマトケチャップをプラスすると、少ない調味料でもおいしく食べられて減塩になるのはご存知でしたか? しょうゆの半量をトマトケチャップに置き換えるだけで、おいしく30%減塩することができます。さらに、トマトケチャップに置き換えることで、砂糖や和風だしなどその他の調味料の削減も可能になります。トマトケチャップを使った「減塩肉じゃが」のレシピは、こちらからご覧いただけます。
●鹿児島県
九州の最南端にある鹿児島県は、温暖な気候でさまざまな畜産品や農産品に恵まれています。畜産品は黒豚や鹿児島和牛、薩摩地鶏が有名です。農産品では、さつまいもやオクラの生産量が全国でもトップクラスとなっています。鹿児島県の郷土料理の代表は、野菜を太めの千切りにして揚げた「がね」や、すりつぶした大豆を味噌汁にいれた「呉(ご)汁」があります。
【献立アイデア】
呉汁は通常、水に漬けておいた大豆をすりつぶしたものを入れて作りますが、給食では前日の仕込みが許可されない場合もあります。水煮大豆は独特の香りもあり、好き嫌いもわかれる可能性があるので、代わりに豆乳を使ってみてはいかがでしょうか?
●沖縄県
沖縄県は年間を通して温暖な気候が特徴で、観光地としても有名です。歴史的な経緯から食文化も独自の文化を築いています。温暖な気候を利用してゴーヤやかぼちゃ、さやいんげん、オクラなどの生産量が多くなっています。沖縄県の郷土料理の代表は、ゴーヤチャンプルー、タコライス、ソーキそばなどです。
【献立アイデア】
沖縄のファーストフードとして有名なタコライスは、どの年代にも人気のメニューです。ひき肉の味付けにカゴメトマトソースを使えばとても簡単に調理でき、味にコクや深みを出しやすいのでおすすめです。ひき肉と一緒に「4種豆のミックスR」を入れると豆のおいしさもプラスできます。