特集コラム

【給食現場のリアルな声】トマト系メニューの課題と実際の現場での対応方法

日常の業務の中で感じる課題と対応方法について、実際に給食現場で働いている管理栄養士の皆さんに集まっていただき、座談会を開催しました。
今回のテーマは「トマト系メニュー」についてです。給食レシピコンテストの指定食材でもある、カゴメダイストマトソースとカゴメトマトピューレーの使い勝手についてもお話を伺いました。
 
◇参加管理栄養士
・保育園管理栄養士：経歴5年、調理、栄養管理、食育、食事相談
・学校管理栄養士：経歴14年、学校給食の栄養管理・運営に関する業務
・病院管理栄養士：経歴15年、栄養・献立管理、栄養指導、NST
・高齢者施設管理栄養士：経歴15年、栄養・献立管理、調理レクリエーション企画実施、食事相談
・事業所管理栄養士：経歴3年、献立作成、発注、店舗運営に付随する業務
 
 
 

トマト系のメニューでのお悩みや課題、悩みや課題に対する現状の対応について

ベースがトマト味の料理（トマト煮、ミートソース、ミネストローネ、ラタトゥイユなど）について、調理における悩みや課題とそれらに対する対応方法を教えてください
 

保育園：ミネストローネやラタトゥイユは子どもにとって見た目が珍しいようで、喫食率が減ってしまうのが悩みです。珍しいメニューよりも定番メニューの方が残食も少ないため、定番メニューを多く献立に組み込む傾向があります。
 
学校：当校では調理師がしっかりと煮込んでくれるので、特にこれといった悩みはありません。トマト系メニューは人気なので、よくメニューに組み込んでいます。
 
病院：トマト煮は水っぽくなったり、味つけが調理師によって違うなど、仕上がりにムラがあるのが悩みです。煮込み時間を長くすれば水っぽさは軽減できると思いますが、調理時間に制限があるためあまり対策ができていないのが現状です。
 
高齢者施設：長時間煮込んだりするのは難しいため、でき上がりが水っぽかったり、甘味が不足しがちです。調理に時間をかけることは現状では難しく、あまり対策ができていません。
 
事業所：調理師によって煮込み時間が異なったり、長時間煮込むことが難しいため味にムラが出やすいです。また、完成した後に保温しておくため、保温中に野菜の水分が出てしまい味が薄まってしまい仕上がりが安定しません。これらの悩みや課題に対する対策は特にできていません。
 
 
 

カゴメ商品を給食の現場で使用することのメリット

トマト系料理の調理における悩みや課題に対してカゴメトマトピューレーまたはカゴメダイストマトソースを利用することで解決できそうなことはありますか
 

保育園：ダイストマトソースはあらかじめ味がついているので、誰が作っても同じ味になるので使いやすいですし、煮込み時間を短縮することができます。
 
学校： 私の学校においてはあまりトマト系メニューでの課題がないのですが、味も濃厚で発色がよいため、普段からトマトピューレーを使用しています。
 
病院：トマトピューレーを使用することで煮込み時間が少なくても濃厚な味に仕上げることができます。ダイストマトソースに関しては使用することで味つけが安定するのではないかと思います。
 
高齢者施設：当施設で提供しているミネストローネを実際にトマトピューレーに変更したところ発色がとてもよくなりました。調理師からも作業工程が減って楽になったとの意見が出ています。
 
事業所：ダイストマトソースを使うことで、調理師によって仕上がりのばらつきが出にくくなると思います。
 
 
 

トマトピューレーやダイストマトソースのパッケージについて

缶を取り扱う際の困りごとはありますか？フィルム容器の商品に対する現場のメリットを教えてください
 

保育園：缶ゴミはかさばるため、フィルムだととても助かります。
 
学校：フィルムだと開封確認がしやすく、異物混入のリスクが回避できるのでよいと思います。
 
病院：缶は保管に場所をとり、ゴミがかさばるのでフィルムはとてもよいです。
 
高齢者施設：缶はゴミがかさばり、切り口で怪我をするリスクがあります。また、廃棄をする時に缶を洗わなければならず、ゴミ袋が破れたりすることがあるため扱いが大変です。一方、フィルムであれば保管時のスペースが少なくてすみ、処分がしやすいというメリットがあると思います。
 
事業所：缶は開封後の怪我のリスクが心配です。
 
 
 

まとめ

煮込み時間を十分にとれないことによる仕上がりのバラツキや水っぽさ、コクのなさがトマト系メニューの課題のようです。それらの課題を解決するために、トマトピューレーを使用することでコクが出しやすく、発色もよくなるとの意見があがりました。その他、調理師による味のバラツキも給食現場においては大きな課題だと思いますが、既に味がついているダイストマトソースを使用することで調理師による味のバラツキも少なくできそうです。給食カゴメナビでは、実際にカゴメ商品を使用して現場で提供しているレシピもご紹介していますので、併せてご確認ください。